施設内新聞「ぽっかぽか」14年4月号

お薬の種類と取扱い方について:飲み薬(内服薬)

お薬には、年齢や症状に応じて効き目が十分に発揮できるように色々なかたち(剤型)があります。今回は飲み薬(内服薬)について説明します。

◎錠剤:円盤状に圧縮されたもので決められた量も確実に服用できます。苦みや不快臭、刺激を感じにくいようコーティングした糖衣錠やフィルムコート錠、腸で溶けて効果を発揮させる腸溶錠、水なしでも口の中で溶ける口腔内崩壊錠、噛んで溶かして服用できるチュアブル錠、薬物が一定量放出されるように設計された徐放性製剤等があります。

◎カプセル剤:苦みや臭いの強い薬を服用するためにカプセルに充てんしたものです。
*錠剤、カプセル剤は噛んでしまうと治療効果や副作用などに影響する場合があり、また苦み・刺激臭・舌のしびれ感などを生じる事もあります。噛んだり切り開いたりせずそのまま服用して下さい。

◎粉薬:散剤・顆粒剤があります。
*薬の苦みや不快臭を感じやすいので、オブラートを使用して構いませんが、漢方薬のように匂いや香りが効果の一つになる場合もあるので出来たらそのまま服用しましょう。

◎液剤・シロップ剤:吸収が早く、甘味・香料等の添加により、高齢者等嚥下能力の低下した方でも簡単に服用できます。
*飲む前には軽く振ってから、計量カップやスポイド等で計ります。容器に直接口をつけたり残った分を容器に戻したりしてはいけません。開封した物は冷蔵庫に保管すると良いでしょう。

◎フィルム剤:口の中で速やかに溶解あるいは崩壊する水なしでも服用できる剤型です。

◎ゼリー剤・ペースト剤:ゼリー状またはペースト状の剤型です。

この他にも高齢者が服用しやすい様に新しい剤型が開発されてきています。水なしで飲めるお薬以外は、速やかに胃まで送り込むためにコップ一杯ぐらいの水または白湯(ぬるま湯)で飲みましょう。コーヒーやコーラ・ジュース等ではお薬の効果が変化する事があります。どんなに良い薬でもきちんと飲まないと効果は得られません。決められた方法で服用しましょう。

薬剤師  増本 圭子

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